突発性難聴

 季節の移り変わる、この時期に顔面神経麻痺、突発性難聴の患者さまが多くいらっしゃいます。この温かい時期から寒くなる時期、また、寒い時期から暖かくなる時期、両方の時期に突如として生じるこの症状は人生でこの先ずっと治らない症状になってしまう可能性があります。これに対して西洋医学的な治療(薬剤の処方、点滴など)による回復は30%~50%で、回復しない方がいらっしゃいます。          

 当院は、鍼灸治療により突発性難聴の症状を何度も改善した経験があります。特に発症直後、早期に治療開始し1か月後には完全回復(聴力、耳鳴り、めまい、耳の閉塞感の回復)できた経験があり、これらの症状をお持ちの方に、是非当院を知ってもらいたいと考えています。

症例を報告します。

突発性難聴が発症して2日目の患者様の聴力検査の結果です。この方は右耳の聴力が低下しています。上の線(×印)は左耳の聴力を現したもので、ほとんどの周波数で正常範囲内です。一方、下の線(〇印)は右耳の聴力を表現したもので、どの周波数帯でも大きく正常範囲内から外れています。

※横軸は音の種類(高さ)です。125ヘルツが一番低い音でそこから順に、250,500,1000,2000,4000,8000ヘルツと全部で7倍音(7オクターブ)検査します。

※縦軸は音の大きさです。正常の人が聞こえる一番小さい音を0デシベルと表します。そこから音を大きくすると10,20,30・・・デシベルと数字が大きくなります。

※緑のマーカーで示した範囲が正常範囲です。

縦軸 聴力レベル(dB)  横軸 周波数(Hz)

鍼灸治療開始時の聴力検査の結果です。

当院で治療を開始したのは、突発性難聴を発症して5日後です。治療開始時には全音域で高度難聴になってしまっていました。1週間はほとんど毎日治療に来てもらいました。

縦軸 聴力レベル(dB)  横軸 周波数(Hz)

鍼灸治療を開始してから7日目の聴力検査の結果です。

検査による各音域の聴力は正常範囲内ではありませんが変化が生じているのが分かります。

聴力に関して左右差がありますが、グラフの形としては左右同じような形になっています。

治療開始から1週間で中度難聴~軽度難聴になってきました。

治療はま1週間できるだけ毎日来てもらいました。

縦軸 聴力レベル(dB)  横軸 周波数(Hz)

鍼灸治療を開始してから15日目の聴力検査の結果です。

13日目には聴力に関して「昨日から左右差がなくなっている」おっしゃっていました。身体の反応が変化してきたこともあり、治療回数は週3回にしていきました。

耳の閉塞感、耳鳴りは続いていましたが、1か月後には回復し、右耳の聴力検査結果で、すべての音域において正常範囲となりました。

 

重要なポイント

①治療の開始が早かった事(発症後5日目)。

②治療開始から毎日1週間治療したこと。

③全音域で高度難聴の方の聴力が回復した。

突発性難聴になりお困りの方はご連絡ください。

※顔面神経麻痺に関しても同様に、治療開始が早く、初期に頻回に鍼灸治療をすることで回復が期待できます。

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